設計条件 (PV Elite の全体的な設定) - PV Elite - Installation & Upgrade - Hexagon

PV Elite Quick Start

Language
日本語
Product
PV Elite
Subproduct
PV Elite
Search by Category
Installation & Upgrade

Design Constraints Tab では、容器全体のデフォルト値を設定します。最初の 4つのフィールドに圧力と温度を入力することで、PV Elite はすべての容器に対してこれらの値をデフォルト値として設定します。これにより時間を節約できます。

重要な他の設計条件のいくつかについて以下に説明します。

Datum Line Options (基準線オプション)

  1. 3D View タブをクリックします。

    PV Elite はボトム鏡の接線に基準線を置きます。基準線は、より便利な位置にいつでも移動できます。

  2. Datum Line Options フィールドの端にある Browse をクリックします。

  3. Vertical Vessels offset (縦型容器のオフセット) に 3 と入力して、OK をクリックします。これにより、基準線を現在の位置から 3フィートに上げます。

    SHARED Tip 容器のボトムにスカートがあれば、データ基準線をボトムに置いたほうがより都合がよい場合もあります。

Hydrotest Type (水圧試験の種類) と Hydrotest Position (水圧試験の容器姿勢)

水圧試験の種類を指定します。

Division 1

Division 1 ではソフトウェアは水圧を算出する以下の異なった手法を用意しています。

UG-99b

ASME UG-99 (b), Division 1 では水圧試験圧力は容器の最大許容運転圧力 (MAWP) に試験温度での許容応力 S と設計温度での許容応力 S の比を乗じた値の 1.3倍です。99年 Addenda 以前では 1.5倍でした。このタイプの水圧試験は通常、比較的低い温度から許容応力が下がり始める非炭素鋼製の容器に使われます。

UG-99c

ASME UG-99(c), Division 1 では水圧試験圧力は最小の最大許容圧力 (MAP) に 1.3倍を乗じて決定されます。 99年Addenda以前では1.5倍でした。そしてこの値を部品の水圧試験水頭圧だけ減じます。Projection from Top (頂部からの高さ)Projection from Bottom (底部からの高さ)Projection from Bottom Ope (底部運転条件) の値によって水圧試験の水頭圧は容器の寸法を基にして計算されます。Pressure Test Position (圧力試験の姿勢) は水頭圧を決定するために用いられます。

UG-99b(35)

ASME Division 1, UG-99(b), 脚注 35 では、水圧試験は容器全体の設計圧力に試験温度での許容応力 Sa と設計温度での許容応力 S の比を乗じた値の 1.3倍です。99年 Addenda 以前では 1.5倍でした。

UG-100

ASME 規格 UG-100 気耐圧試験です。試験圧力は、容器の最大許容運転圧力に試験温度での許容応力 Sa と設計温度での許容応力 S の比を乗じた値の1.1倍です。99年Addenda以前では1.25倍でした。

上記の応力比率は、フランジについては Appendix 2 に従って設計されたボルトの許容応力を含んでいます。これは通常 1 となります。詳しくは ASME規格の Interpretation VIII-1-83-260 を参照してください。Tools > Configuration をクリックしてこのオプションを無効にすれば、容器の運転時と常温が同じでない場合に 1 を超える比率となります。

No Hydro

水圧試験を行いません。

User Entered Pressure - ユーザーの定義した圧力を入力します。

PED

European Pressure Equipment Directive (欧州圧力機器規定)。水圧試験圧力は以下の最大値です:

  • 1.43 * 設計圧力

  • 1.25 * 設計圧力 * Sa/S

App. 27-4

ASME Appendix 27-4, Division 1 では水圧試験圧力は容器の最大許容運転圧力 (MAWP) に試験温度での許容応力 S と設計温度での許容応力 Sa の比を乗じた値の 1.3倍です。このタイプの水圧試験圧力は、通常、グラスライニング容器に使用されます。

PED & UG99b(35)

水圧試験圧力は PED 値と UG99b(35) 値の最大値です。

Division 2

Division 2 では、ソフトウェアは水圧を算出する次の手法を用意しています。

  • Hydrostatic

  • Pneumatic

  • No Hydro - 水圧試験を行いません。

  • User Entered Pressure - ユーザーの定義した圧力を入力します。

次のボックスで水圧試験中の容器の姿勢を指定します:

水圧試験の容器姿勢を選択します。 この入力は全水頭圧を計算し、UG-99cPressure Test Type (耐圧試験の種類) として選択された場合に必要になります。この値は Projection from Top (頂部からの高さ)Projection from Bottom (底部からの高さ)Flange Distance to Top (頂部からのフランジ距離) に関連して全水頭圧を決定するために使われます。次のいずれかを選択します:

  • Vertical (鉛直) - 容器は直立状態すなわち鉛直位置で試験されます。 これは一般的ではありません。

  • Horizontal (水平) - 容器は水平方向で試験されます。 ほとんどすべての容器で一般的な試験です。 縦型容器で横倒しであり、横置き容器では正常な位置になります。

例えば、背の高い塔では一般に水平姿勢で水圧試験が行われます。PV Elite は水圧試験時の容器の水圧を計算します。鉛直姿勢で試験される場合には容器ボトムの圧力は水平姿勢で試験される容器の圧力よりも高くなります。設計条件と合うように注意深く姿勢を定めてください。

Miscellaneous Weight % (その他の付属重量%)

をクリックして Miscellaneous Weight Percent Inclusion (その他の重量割合) ダイアログを開きます。このダイアログでさまざまな要素やその部品の質量を加算できます。使用する外部重量のパーセンテージを適用する方法には 3つあります:

  1. Use a single percentage for all components - パーセンテージを指定して容器のすべての金属要素を増やします。本体に含まれない容器取り付け物や内部部品の付属重量を考慮するため、Miscellaneous Weight Percent for all Items ボックスに付属重量のパーセンテージの値を入力します。一般的な値は 3.05.0 です。容器すべての重量を 1.0 として、例えば、1.03、1.05 のように割り増しされます。付属重量が必要ない場合には 0 を入力します。

  2. Use individual percentages for the different components - Miscellaneous Weight Percentages (その他重量割合)セクションでアイテムに対して指定したパーセンテージによりアイテムの重量を増やします。

  3. Add percentages to increase weights of shells and heads - ノズル、クリップ、配管の割増パーセンテージの合計でシェルやヘッドの重量を増やします。

    このオプションを使用し、かつノズルやクリップをモデル化すると、重量は重くなりすぎます。

    このオプションを使用すると、ソフトウェアはプラットフォームの重量を自動的に計算します。次の情報を指定するだけです:

    • Is There a Top Head Platform? - 追加の重量フィールドを有効化します。

    • Top Head Platform Uniform Weight - トップヘッドプラットフォームを構成するグレーチングの重量を指定します。

    • Circular Platform Uniform Weight - 円形のプラットフォームを構成するグレーチングの重量を指定します。

    • Ladder Uniform Weight - ラダーの単位長さ当たりの重量を指定します。

    トップヘッドプラットフォームは、指定された場合正方形になります。ソフトウェアが面積に計算に使用する幅は 4.5フィート (1.3716メートル) またはトップヘッドでの容器内径のいずれか大きい方です。最終的に、ソフトウェアはプラットフォームの重量をトップヘッドの重量に加算します。

    円形のプラットフォームは容器高さの 20フィート (6.096メートル) ごとに配置されます。プラットフォームは 3.5フィート (1.0668メートル) の幅で、角度の幅 180度とします。 PV Elite はプラットフォームの重量を計算します。ソフトウェアはスカートのベースからの寸法に基づいて、理論的に存在するプラットフォームの要素の質量に値を加算します。

ソフトウェアは容器に付属するラダーの総重量も計算します。さらに PV Elite は要素の長さに基づいて各要素とラダーの総重量を比例させます。

Design Code (設計規格)

PV Elite はいくつかの容器規格に従って容器計算を実行することができます。Home タブの Units/Code (単位/規格) パネルにある Design Code フィールドで設定します。

次の設計規格が PV Elite で用意されています:

  • ASME Section VIII, Division 1

  • ASME Section VIII, Division 2

  • British Code PD 5500

  • European Code EN 13445

規格が選択されると、設計規格は独自の設計許容応力表を用意しているため、材料を再度選択する必要があります。

Is this a Heat Exchanger (熱交換器なのか)

Dimensional Solutions 3D ファイル インターフェイスボタンが選択されている場合にこのオプションを選択すると、この容器設計に対して形状と荷重の情報を現在の作業ディレクトリーに <jobname>.ini ファイルとして書き出します。 Dimensional Solutions の製品に関する詳細情報は、Dimensional Solutions を参照してください。この入力はオプションです。

熱交換器を完全に定義するには、チューブ、管板と必要であれば遊動鏡に関するデータを入力する必要があります。PV Elite は、熱交換器部品の重量と必要厚さを計算することができます。詳細は、Tubesheet (管板) を参照してください。

このチェックボックスはオプションです。

ASME Steel Stack (ASME 鋼製煙突)

ASME 規格の推奨指針の鋼製煙突 Steel Stacks STS-1 に基づいて ASME 規格の鋼製煙突の解析を行うことを選択します。この解析は鋼製煙突の指針の設計要件に合致する円形の煙突を解析します。結果は ASME STS Stack Calculations (ASME STS 煙突計算) レポートに示されます。Design CodeDivision 1 (ASME VIII-1) に設定されていなければ解析は行われません。

また、鋼製煙突を解析したい場合で ASME STS-1 でチェックしたい場合には、このオプションを選択します。計算が終了すると、煙突計算リスト一覧と Stress Due to Combined Loads (組合せ荷重による応力) レポートが作成されます。レポートの圧縮許容値は Section 4.4 に基づいています。

選択すると、ASME Steel Stack (ASME 規格煙突) が表示されますので、ASCE Wind Exposure (ASCE 規格風暴露)Factor of Safety (安全係数)Mean Hourly Wind Speed (平均風速)Is the Stack Lined? (ライニングされた煙突)Importance Factor (重要度係数) の値を入力します。

ASMEスタック指針をよく読んで理解してください。ASME 規格 Division 1 あるいは 2 のような規格ではなく、設計者やエンジニアのための設計指針です。

煙突指針の次のパラグラフが重要です:

  • 4.4 Allowable Stresses (許容応力)

  • 4.4.1 Longitudinal Compression, equations 4.7,4.8 and 4.9 (長手圧縮、式4.7、4.8 と 4.9)

  • 4.4.2 Longitudinal Compression and Bending (長手圧縮と曲げ)

  • 4.4.3 Circumferential Stresses (円周方向応力)

  • 4.4.4 Combined Longitudinal and Circumferential Compressive Stresses (長手方向と円周方向の圧縮応力の組み合わせ)

  • 4.4.5 Circumferential Compression in Stiffeners, equations 4.14, 4.15, 4.16 (補剛の円周方向圧縮、式4.14、4.15 と 4.16)

  • 4.4.7 Minimum Structural Plate Thickness (最小構造板厚さ)

  • 5.2.2 Wind Responses, equations 5.3, 5.4 and (1),(2) and (3), (b) equations 5.5, 5.6 and 5.7 (風荷重応答、式5.3、5.4、(1),(2)、(3),(b)、式5.5、5.6 と 5.7)

Design Modification (設計修正)

いずれかの設定を Yes にすると、PV Elite は解析で不合格となった項目を修正します。たとえば、Select Wall Thickness for Internal Pressure (内圧に対する板厚の選択)Yes にすると、PV Elite は厚さが十分になるように自動的に板厚を増します。