PV Elite は必要厚さの計算と圧力容器の胴あるいは鏡に取りついたノズルの面積補償計算を行い、胴、ノズル、あるいはオプションとしての補強板の有効な面積とこの面積を比較します。また、ソフトウェアはノズルの溶接継手の破断に対する強度を計算します。この計算は ASME 規格 Section VIII, Division 1, Paragraph UG-37 から UG-45 に基づいています。計算の手順は Figure UG-37.1 に基づいています。
ソフトウェアは、次に示す容器部品について内径基準で補強された条件での必要厚さを計算します:
部品 |
規格参照条項 |
制限 |
円筒胴 |
UG-27 (c) (1) |
なし |
2:1 半楕円 |
UG-32 (d) (1) |
なし |
皿形鏡 |
UG-32 (e) (1) |
なし |
半球形鏡 または シェル |
UG-27 (d) (3) |
なし |
PV Elite は溶接平鏡の大径ノズルを解析します。これは平鏡について説明しているユーザーマニュアルで詳しく説明しています。
ソフトウェアはラジアル方向、すなわち 90度以下の任意の角度のノズルを評価します。ずれたノズル、ヒルサイドのノズルの評価ができます。
Nozzle は腐れ代を考慮して検討されます。実際の厚さと腐れ代を入力すると、ソフトウェアは厚さと径を調節し腐れ代を考慮して計算を行います。Nozzle は UCS-66 の最低設計金属温度 (MDMT) 計算をノズルに対して行います。
ノズルデータが入力されると、PV Elite は自動的に ASME 規格の面積補償計算、あるいは PD 5500/EN 13445 でのノズル補償計算を行います。計算は入力セルにカーソルが移動するたびに行われます。入力にエラーがあって解析が実行できない場合には、Nozzle Input/Analysis (ノズル入力/解析) ダイアログの下に計算失敗の状況が表示されます。配管サイズが指定された後、計算が初期化されます。当て板の厚さなどのデータを変更してセル間を移動していなければ、F5 キーを押すことで PV Elite に再計算と結果の表示を促すことができます。計算に失敗すると結果は赤く表示されます。合格したノズルは青文字で表示されます。結果は 1-7 による代表的な面積と最小ノズル過応力です。プログラムは面積補償が十分であっても不合格のテキストを括弧付きで表示します。この機能を有効に使うには、容器全体をモデル化したあとで、液とノズル圧力設計オプションを設定してください。また、ANSI あるいは DIN のフランジを持つ容器では、フランジ圧力-温度基準がノズルダイアログの下に表示されます。
ノズル形状を下図に示します: