PV Elite を用いて、これから検討される、あるいは既存の容器が、安全な設計であることを確認できます。プログラムは内圧、外圧および様々な死荷重と活荷重による長手方向応力が規格を満足するように、個々の要素の板厚を増す直接的な設計機能を持っています。プログラムが解析により板厚を変更するかしないかは、Design Modification (設計修正) における Design/Analysis Constraint (設計/解析条件) の設定で制御されます。詳細は、Design Constraints (設計条件) タブ を参照してください。
Design Modification (設計修正) にあるすべてのチェックをはずすと、設計を伴わない単純な解析が行われます。これらのボックスのいずれかを選択すると、プログラムはチェックした条件を満足するように自動的に板厚を増していきます。出力レポートのユーザーの入力値は、解析による変更を反映して自動的に更新されます。板厚に加えて 4番目のフラグで Select Stiffener Rings for External Pressure (外圧に対する補強リング) を設定できます。このケースでは、板厚を増すというよりも外圧要求事項を満足するように容器に補強リングが配置されます。板厚の変更と共に、解析でこれらの補強リングがモデルに追加されます。
PV Elite は ASME Section VIII Division 1、Division 2、PD 5500、EN 13445 の規定に基づいて各々の要素を解析し、内圧と外圧に対して必要な板厚を決定します。そしてプログラムは、容器に作用する 4つの荷重分類、すなわち内圧、自重、容器付属物あるいは作用する重量によるモーメント、活荷重によるモーメントで生じる板厚での長手方向応力を計算します。これらの 4つの分類は 3つの異なる荷重条件、すなわち空、運転、水圧試験に対して設定されます。これらの様々な分類と条件による重要な組み合わせは、デフォルトとして 19個の荷重ケースとなり、Design/Analysis Constraints (設計/解析条件) の中で示されることになります。それぞれの荷重ケースで、PV Elite は要素の周上の最大長手方向応力を計算し、これらの値を材料の引っ張り許容応力あるいは圧縮許容応力と比較します。容器の板厚で設計限界を超えていれば、PV Elite は入力で設定された値を設計修正オプションに従って処理を行います。
ソフトウェアが解析で 1つの手続きを終了した後、設計修正オプションに対してチェックが行われます。PVElite がいずれかのデータの変更を行った場合には、プログラムは自動的に再計算を行って変更による影響を確認します。
ここで確認しておくべきいくつかの付加的な解析制御があります。しかしながら、これらの制御はごく一般的なもので、個々のジョブで定義されるものではありません。代わりにデータサブフォルダー内のすべての実行ジョブに対して、7つの計算上の制御パラメーターが設定されます。これらの制御は
Tools タブの Set Configuration Parameters (環境設定) 
で確認と修正ができます。詳細は、Configuration (環境設定) を参照してください。