Base Rings - PV Elite - Help - Hexagon

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PV Elite
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板厚計算と、ベースリング円板の板、トップリング、ボルト、ガセットの設計を行います。業界標準に基づく計算方法によってこれらの計算が行われます。

Thickness of a Basering under Compression

ベースリングの板厚計算式は単純な片持ち梁の式です。梁はスカート位置で支持されていると仮定して、容器の重量と風荷重と地震の容器下向き側の曲げモーメントの組み合わせによる、コンクリートの圧縮によって生じる均一な分布荷重を想定します。

片持ち梁の板厚 t は次のようになります:

Thickness of Cantilever Calculation

ここで

fc = コンクリートの支圧応力
l = ベースリングの片持ち梁長さ
s = ベースリングの許容曲げ応力 (一般には規格許容応力の 1.5倍とします)

コンクリート上で作用する容器とベースリングの応力の算出として、通常よく使われている 2つの手法があります。この単純な計算では、コンクリート上の圧縮応力を中立軸が容器の中心にあると想定します。

コンクリート上の応力 fc は次のようになります:

ここで:

W = 容器とベースリングの重量
M = 容器の最大曲げモーメント
A = 基礎上のベースリングの断面積
c = ベースリングの中心から外周までの距離
I = 基礎上のベースリングの慣性モーメント

しかしながら、鋼製のスカートとベースリングがコンクリート基礎上で支持されている場合には、基礎の挙動は補強されたコンクリート梁と同じようになります。基礎上の正味の曲げモーメントがある場合には、ボルトでの上向き力はコンクリートの下向きの力と釣り合う必要があります。これらの材料は 2つの異なる縦弾性係数を持っており、断面上のコンクリートのひずみはいずれの位置においてもベースリングのひずみと等しい必要がありますから、ボルトとコンクリート断面の組み合わせによる曲げ中立軸はコンクリート側にあります。Jawad と Farr (Structural Analysis and Design of Process Equipment, pg 428 - 433) や Megyesy (Pressure Vessel Handbook, pg 70 - 73) らの研究者はこの現象を研究しています。ソフトウェアは シンとソーラー Singh and Soler (Mechanical Design of Heat Exchangers and Pressure Vessel Components, pg 957 - 959) の計算式を用いています。この計算式はコンピューターによるアルゴリズムでの計算が容易で、表形式の定数を必要としません。シンとソーラーは、この場合には次の定式化を用意しています:

この場合、中立軸は Y軸に平行になります。中立軸の位置は角度アルファで定義されます。定式化ではコンクリートのピーク圧力 (p) と角度アルファを計算することになります。

幅の狭いベースリングでは、繰り返し計算により近似解を得ることができます。ベースプレートの下のコンクリート環状部分を平均半径 c の薄いリングとして仮定します。基礎は線形弾性体としベースリングは相対的に剛として、ブローネルとヤング (Brownell and Young) は数値解析に適した近似解を開発しました。すべての基礎ボルトの全引張り応力領域を A として、許容される精度内でボルト厚さ t をボルトサークル径 c と等しい平均半径の薄いシェルに置き換えています:

厚さ t は次のようになります:

ここで:

A = すべての基礎ボルトの全断面積
P = コンクリートのピーク圧力
l = ベースリングの幅
c = 薄いリング径

一本一本の引っ張りボルト荷重をリングの周りに働く線荷重に置き換えて、中立軸からの距離に応じて変化するとします。

ボルトの縦弾性係数とコンクリートの縦弾性係数の比を nとすると、n は通常 10 から 15 の間の数値となります。コンクリートは圧縮荷重のみを負担し接着することはないとし、ボルトはベースプレートにねじ込まれていないとして引っ張りのみに有効であるとします。解析は上記と同じように次の結果になります:

ここで:

n = ボルトの縦弾性係数 Eb とコンクリートの縦弾性係数 Ec の比:

t3 = ベースプレートの幅で片持ち梁の長さと同じです。前に述べたジャワッドとファー (Jawad and Farr) の厚さの式での l になります。
c = ボルトサークル径
r1 - r4 = 中立軸角度とシンとソーラー (Singh and Soler) の式 20.3.12 から 20.3.17 で定義される 4つの定数になります。ここでは省略しています。

これらの式は7つの未知数に対して必要な7つの非線形式を与えます。すなわち、pcari (i = 1 - 4) のパラメータです。初期値 spsopo を与えて繰り返し解法を行います。これにより上記の式から a を得ることができます。a が得られれば、無次元量 r1r2r3r4 が計算されます。これにより修正された ps が次のステップとして、po' と so' となります。次の繰り返しでは、以下に示す s1 と p1 とを使って収束計算を行います:

この課程は繰り返しの段階でエラー ei Ei が指定された実用上の収束公差 --ei = Ei = 0.005 に達するまで繰り返されます。

ここで:

ボルト応力と支圧応力の新しい値が計算され、同じ公式により近似手法でベースリングの厚さが再度計算されます。

Thickness of Basering under Tension

引っ張り側については、トップリングがなくガセットがあれば解析を行うには矛盾が生じます。例えば、Megyesy は Table F (Pressure Vessel Handbook, pg 78) を使って等価な曲げモーメントを計算していますが、は同じ手法ながら表を与えていません (Pressure Vessel Design Manual, pg 126-129)。また、Jawad & Farr は「降伏線 (yield-line)」理論を使っています (Structural Analysis and Design of Process Equipment, pg 435-436)。Jawad と Farr の厚さ t に関する式は、ともに広く受け入れられており明確な形であるため、プログラムは式 12.13 を用いています:

厚さ t は次のようになります:

Thickness of Basering under Tension Calculation

ここで:

ボルト荷重 Pt は次のようになります:

sy = ボルトの降伏点
a = ガセット間の距離
b = スカート外径に等しいベースプレート幅
l = スカートからボルトまでの距離
d = ボルト穴径

Thickness of Top Ring under Tension

トップリングあるいは板がある場合、厚さは単純な梁の式で計算されます。板を梁とし 2つのガセット間で支持され、最大ボルト荷重を中央に作用する集中荷重とすると、次の厚さの式が得られます:

厚さ t は次のようになります:

ここで:

許容応力 s:

曲げモーメント M:

ここで:

Cg = 重心で、板の形状による

ボルト荷重 Pt は次のようになります:

断面係数 Z:

断面の幅 Wt:

Required Thickness of Gussets in Tension

ガセットがある場合には引っ張りと圧縮に対して解析が必要です。引っ張り応力 T は荷重を面積で割って得られます。ここで荷重はボルトの許容応力にボルト面積を乗じた値です。通常ガセットは三角形(または台形)をしていますから、ガセットの面積はガセット厚さ tgusset にガセット幅 Wgusset の 0.5 を乗じた値とします:

ここで:


Required Thickness of Gussets in Compression

柱としての圧縮に対する必要厚さを繰り返し計算で求める必要があります。実際厚さから始めて AISC 1.5.1.3 による計算を行います。ガセットの断面二次半径は Megyesy's Pressure Vessel Design Handbook, page 404 から 0.289 t になります。実際の圧縮は上記のように計算され AISC で規定される許容応力と比較されます。次に厚さは修正され、実際の圧縮と許容値との差が 0.5%になるまで繰り返し計算されます。

Basering Design

ベースリング設計では、ソフトウェアは設計形状を決定するために次の付加的な計算行います:

  • Selection of Number of Bolts

    この選択は Megyesy の表 Pressure Vessel Handbook (Table C, page 67) を基にして行います。示された径に対してアンカーボルト間隔がおおよそ 24 inch になるようにします。

  • Calculation of Load per Bolt

1本当たりのボルト荷重 Pb の計算:

ここで:

W = 容器重量
N = ボルト本数
R = ボルトサークル径
M = 曲げモーメント

  • Calculation of Required Area for Each Bolt

荷重を許容応力で割った 1本当たりの必要ボルト面積:

  • Selection of the Bolt Size

ソフトウェアはボルト断面積の表を内蔵しており、計算されたボルト断面積以上の最も小さい断面積を選択します。

  • Selection of Preliminary Basering Geometry

ボルト断面積の表には、選択されるボルトの締め付けに必要な間隔として、レンチクリアランスと端部クリアランスが内蔵されています。ソフトウェアは、ベースリングリング形状をこれらのクリアランスを基に仮に選定します。この時点で選択されるものはボルトサークル、ベースリング外径、ベースリング内径です。

Analysis of Preliminary Basering Geometry

前に述べた解析セクションでの手法によって、ソフトウェアは仮のベースプレート形状での圧縮応力の近似値を計算します。

Selection of Final Basering Geometry

上記によって計算された圧縮応力が問題なければ、仮の形状は最終の形状になります。そうでなければ、ボルトサークルとベースリング径を大きくして圧縮応力が許容されるようにしてください。このようにして最終的なベースリング形状になります。

Analysis of Basering Thicknesses

上に述べた厚さ一連の計算解析で、ベースリング、トップリング、ガセットの必要な厚さを決定します。