スウェーデン規格 手順 1 と 2 で使用する圧力の剛性硬化計算 (Calculate pressure stiffening using Swedish Method 1 and 2)
デフォルトでは圧力による剛性の硬化の影響を考慮しません。ユーザーは、ベンドでの圧力による剛性の硬化の影響を有効にする場合は、環境設定ファイルで Use Pressure Stiffening を設定してください。
スウェーデン規格 手順 1 と 2 で使用するフランジ継手の修正 (Flanged end modifications using Swedish Method 1 and 2)
ベンドが幅の広いマイターでなければ、フランジ継手による端部の影響による修正を行うことができます。
WRC329 の推奨 (WRC329 recommendations)
スウェーデン規格手順 1 では、WRC 329 の利用はできません。WRC 329 の指定をしても無視されます。
スウェーデン規格 手順 1 で使用する有効断面係数の計算 (Calculate effective section modulus using Swedish Method 1)
スウェーデン規格 手順 1 では、継手の有効断面係数の規定がありません。
スウェーデン規格で使用する継手の応力集中係数 (SIF) (Calculate stress intensification factors (SIFs) for intersections using Swedish codes)
継手の面内と面外の応力集中係数は同じです。
スウェーデン規格 9項 (item 9) では、US テーパー付き継手を規定しています。 CAESAR II の記号説明は、10項と 11項の Table 9:2、あるいは同じく 8項と 9項に対応しています。
手順 1 での応力制限の計算 (Calculate the allowable stress limits using Method 1)
許容応力は次の式を用いて計算されます。
Sber = Sh、F のいずれか小さい方
許容応力 = (Fac)(Sber) / 1.5
ここで:
Sh = 当該温度での降伏点
F = 当該温度での設計寿命における平均破断強度
Fac = 通常は 1.5 、初期応力 (コールドスプリング) のある配管は 1.35.
手順 2 での応力制限の計算 (Calculate the allowable stress limits using Method 2)
熱膨張応力に対する許容応力 = f ( 1.17S1 + 0.17S2 )
持続応力に対する許容応力 = Sh
短期荷重応力に対する許容応力 = Occ * Sh
ここで:
f = 繰り返し数に対する応力範囲低減係数
S1 = Sc、0.267Sy のいずれか小さい方
S2 = Sh、0.367Sy のいずれか小さい方
Sc = 常温での許容応力 (Stn2)
Sh = 設計温度での許容応力 (Stn1)
Sy = 常温での引っ張り強さ
Occ = 短期荷重係数 (デフォルトは 1.2)
スウェーデン規格 周継手溶接のデフォルト値 (Default girth butt welds for Swedish Method codes)
溶接部で内外面をフラッシュ仕上げ加工されている場合は、周溶接のSIFは溶接仕上げの 1.0 とします。
スウェーデン規格での圧力変化 (Pressure Variation in Swedish Codes)
スウェーデン規格手順 1 と 2 では、許容応力補助 (Allowable Stress Auxiliary) ダイアログの Pvar フィールドに、Beta を入力します。Pvar はパーセントで入力し、10%では 10.0 となります。空白にすると、デフォルトの 10.0%になります。
スウェーデン配管規格で入力する Beta の妥当な値の制限は、10%から 25%です。 0.1 未満の値を入力した場合には 10%とし、また 0.25 より大きい数値を入力した場合には 25%がとられます。
スウェーデン規格での圧力による応力 (Pressure Stress in Swedish Codes)
スウェーデン規格 手順 1 に適合するように、環境設定ファイルで Use PD/4t オプションを選択して、CAESAR II が薄肉の式を応力計算で用いるようにしてください。
スウェーデン規格 手順 2 での短期荷重ケースのデフォルト (Default occasional load factor for Swedish Method 2)
スウェーデン規格 手順 2 の短期荷重に対するデフォルト値は 1.2 です。
スウェーデン規格 手順 1 と手順 2 で使用する補強板の厚さ (Pad thickness using the Swedish Method 1 and 2)
継手の補強板の厚さはヘッダー肉厚の 2.5 倍までであれば応力を低減します。
スウェーデン規格手順 1 と手順 2 で使用するレジューサの計算 (Calculate reducers using the Swedish Method 1 and 2)
レジューサはたわみ係数を 1.0 とし、SIF は次の通りとしています:
最大 2.0 max あるいは 0.5 + 0.01*alpha* SQRT(D2/t2)
ここで、D1 と t1 は大径側の外径と肉厚で、D2 と t2 は小径側の外径と肉厚です。
Alpha は、レジューサーの円錐角度 (度) です。
ここで:
Alpha = atan[ (D1-D2) / (2*レジューサーの勾配部の長さ*0.6) ]
Alpha は同心レジューサの勾配 (度) です。 指定がない場合、CAESAR II はレジューサ長さの60%を用いてアルファを計算します。
スウェーデン規格の他の注意事項 (Other Swedish Notes)
スウェーデン規格手順 1 は、 CAESAR II での許容応力計算で初期応力がかけられていない配管系では SIGMA(tn) 乗数を 1.5 とするという仮定に基づいているということにはなりません。 初期応力、すなわちコールドスプリングの配管系では、許容応力補助 (Allowable Stress Auxiliary) の Fac フィールドの値をスウェーデン規格が指定している 1.35 にしてください。
スウェーデン規格では、Di の定義により、腐れ代を考慮した断面係数がすべての応力計算で用いられます。