流体力学 - 風、潮流荷重 (Hydrodynamic - Wave and Current - Loading) - CAESAR II - ヘルプ

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海洋における波浪は、風と生成した地域からの伝搬によって発生します。海洋の波浪の生成は、風速、風の継続時間、水深、フェッチ長さと呼ばれる風が吹く距離に依存します。様々な研究者によって、異なる2次元を持つ波の理論があります。しかしながら、3つの最もよく使われる理論としては、エアリー (Airy) の線形波動理論、ストークス (Stokes) の 5次の波動理論、ディーン (Dean) の流れ関数による波動理論です。後の2つの理論は、非線形波動理論で、波動の表面波効果をよく現しています。

もちろん、波動は3次元の挙動になりますが、2次元で十分に表現できます。1つの次元は波形伝搬の方向で、他の次元は水柱の鉛直方向を意味します。2次元の波動は、海洋の環境では見あたりませんが、特徴を定義し決定論的に定量化することが容易になります。実際には、波浪は3次元的に広がります。この現象は、池に石を落とした現象を見れば容易に理解することができます。波動の広がりとともに円の直径が広がります。波浪の広がりとともに、実際の海の状態は様々な周期、高さ、長さの波があります。この実際の条件を表現するためには、拡散関数を含む波のスペクトルが用いられます。

線形のエアリー (Airy) の波動理論では、自由表面が平均水面レベルに対称であると仮定します。さらに、水の粒子運動は閉じた円形の起動であるとし、外径は深さに伴って減少します。円形というのは緩やかなという意味であり、軌道は浅い場合と深い場合とで円形から楕円に変化します。

さらに、浅い水の波は波の砕けを避けるため、高さと深さの比 (H/D) が 0.78 までとします。

波動理論では、砕けた波を扱うことはできません。

次の図は、代表的な波と関連する流体力学パラメータを示しています。

  • SWL

穏やかな水面レベル (The still water level)

  • L

山頂と谷の間の水平距離を示す波の長さ

  • H

山頂と谷の間の鉛直距離を示す波の長さ

  • D

底部から静水レベルまでの水深

  • h

静水レベルから計測した表面高さ