(適用対象: モーダル、スペクトル、時刻歴解析)
打ち切り振動数をヘルツ (Hertz) で指定します。
動的解析に用いられる抽出モードの数を 計算された固有値の最大次数 (Max. No. of Eigenvalues Calculated) か、打ち切り振動数で指定できます。モードの抽出は、固有値解析が要求されたモード次数を抽出したとき、あるいは振動数カットオフを超えるモードを抽出したときのいずれか条件を最初に満足したときに終了します。
振動数カットオフの選定基準としては、抽出すべき振動モードが"剛体"振動モードと認識できるモードをいくぶん超えたモードまでを選択できます。そして、残りは喪失質量の補正で対応します。詳細は、喪失質量成分の包含 (Include Missing Mass Components) を参照してください。振動数カットオフを応答スペクトルの共振ピーク領域の低振動数側に選択することは非安全側の結果となり、共振による応答を計算しないことになります。スペクトル解析では、ピークの高振動数側でまだピーク領域に振動数カットオフをとると、応答スペクトルから ZPA を抽出する方法により過度に保守側か非安全側の結果となります。時刻歴解析では、振動数カットオフをピークの高振動数側でまだピーク領域にとると、ほとんどの結果は非安全側の結果となります。これは、喪失質量荷重が動的荷重係数を 1.0 としているためです。動的応答解析で多くの剛体モードを抽出すると、スペクトル解析では安全側の結果となります。これは、すべてのスペクトル解析での合成方法が二乗和平方根 (SRSS)、グループ (GROUP)、絶対値和 (ABS) などであり、剛体モードに関する応答に対してより論理的で妥当な代数加算よりも安全側の結果をもたらすことによります。時刻歴解析においては、常に代数加算が行われます。次に示す応答スペクトルでは、モード抽出のための適切な振動数カットオフは 33Hz になります。
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非安全振動数カットオフ (共振領域の振動モードの振動を見逃す)
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安全側の振動数カットオフ (DLF を 1.6 として、喪失質量の寄与を割り増しする)
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最適振動数カットオフ (共振領域のすべてのモードを包含し、DLF を 1.05 として、喪失質量の寄与を考慮し、剛体モードの合成を最小にする)
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安全側の振動数カットオフ (非常に多くの剛体モードを安全側に合成する)
解析の種類が、スペクトル (SPECTRUM)、モード (MODES)、時刻歴 (TIMEHIST) のとき、このパラメータか 計算された固有値の最大次数 (Max. No. of Eigenvalues Calculated) のパラメータのいずれかを入力してください。