荷重セット (Force Sets) タブは 動的解析 (Dynamic Analysis) ウィンドウの 解析種類 (Analysis Type) で 安全弁スペクトル法 (Relief Loads (spectrum))、ウォーターハンマー/スラッグフロー (スペクトル) (Water Hammer/Slug Flow (spectrum))、時刻歴 (Time History) を選択したときに使用可能になります。
スペクトルまたは時刻歴解析では、複数の荷重セットを持てます。
安全弁の吹き出し荷重によるスペクトル解析では、荷重分布の暗黙的な定義がない地震荷重解析とは異なります。たとえば、地震荷重えは構造物全体に一様に作用し、配管の質量に対して比例します。一方、安全弁あるいは他の節点荷重では、荷重は一様に作用することはなく、質量に比例しません。ウォーターハンマー荷重では、音速と流体の初期速度に比例します。作用点はエルボとエルボの対です。荷重スペクトル解析では、一般の地震荷重解析よりも多くの情報を必要とします: 大きさ、方向、位置の情報です。荷重はいくつかの同時に起こる荷重セット、解析に応じて操作すべき荷重セットに分類されます。たとえば、次の例は同じ種類の荷重での異なる 2つの荷重レベルです:
荷重 (Force) |
方向 (Direction) |
Node |
荷重セット (Force Set) # |
---|---|---|---|
-3400 |
Y |
35 |
1 |
-1250 |
Y |
35 |
2 |
全体座標系から傾いた荷重では、成分が常に同時に発生するため、荷重成分は同じ荷重セットになります:
荷重 (Force) |
方向 (Direction) |
節点 (Node) |
荷重セット (Force Set) # |
---|---|---|---|
-2134 |
Y |
104 |
1 |
-2134 |
X |
104 |
1 |
荷重スペクトルのワークフロー (Force Spectrum Workflow)
荷重スペクトルの一般的な手順は次のとおりです:
-
1つの節点または節点グループに対して作用する衝撃荷重の時刻歴を決定します。節点のグループに対する衝撃波形は、すべての節点に対して同じである必要があります。
-
時刻歴を応答スペクトルに変換するために DLF/Spectrum Generator で衝撃荷重履歴から振動数ごとの動的荷重係数 (DLF) ファイルを作成します。これは標準の衝撃テーブルファイルです。このステップは時刻歴解析では必要ありません。データは自動的に動的入力に追加され、別々のファイルに保存されます。
-
スペクトル定義 (Spectrum Definitions) タブまたは 時刻歴定義 (Time History Definitions) タブで振動数ごとの DLF を決定し、横軸の振動数と縦軸の DLF に対して線形補間となる荷重スペクトルを作成します。衝撃荷重名は # で始めてください。そうすると、ソフトウェアは衝撃荷重テーブルとしてデータを読み込みます。
-
それぞれの節点に作用する衝撃荷重の最大荷重値を決定します。
-
荷重セット (Force Sets) タブで動的荷重の最大値振幅、方向、作用する節点を指定します。
時刻歴荷重プロファイルが 1.0 に基準化されている場合には、最大荷重の大きさをここで入力します。プロファイルが実際の荷重の大きさで作成されている場合は、荷重セットは 1.0 とします。
-
スペクトル荷重ケース (Spectrum Load Cases) タブまたは 時刻歴荷重ケース ( Time History Load Cases) タブで、スペクトル名 (スペクトル定義 (Spectrum Definitions) タブで定義した名前)、テーブルの乗数 (通常は 1.0)、方向、荷重セット (Force Set) # (荷重セット (Force Sets) タブでていぎしたもの) を入力します。このステップでは、荷重スペクトルと荷重パターンとの関係を定義します。
-
スペクトル解析で必要なパラメータを設定します。エラーチェックを行い、致命的なエラーが検出されなければ解析を実行します。
-
Cmt をクリックして、コメント行を何行でも追加できます。荷重スペクトルデータについても数に制限はありません。
-
1つの動的荷重ケースに複数の荷重スペクトル成分がある場合には、合成方法の選択に注意してください。地震荷重とその合成と同じ規則が適用されます。