CAESAR II メインメニューから構造物ファイルを開いて、構造物鋼材モデラーを起動し、リボンの ホーム (Home) > 入力 (Input) > 構造物入力 (Structural Input) をクリックします。CAESAR II 構造物入力 (Structural Input) ダイアログが表示されます。
構造物鋼材モデルの定義 (Define the structural steel model)
CAESAR II Structural Input ダイアログでキーワードを使用してパラメータを定義します。キーワード入力に慣れていない場合は、構造物鋼材入力例 (Structural Steel Input Examples) を参照してください。
以下に、2つの断面と複数の要素を定義した構造物鋼材モデル例を示します。
FIX 5 ALL - 節点5 で固定、すべての方向に自由度
SECID=1,W10X49 - section #1 の特性を定義 (20-インチの wide flange、1フィートあたり 49pounds)
EDIM 5 10 DY=12-0 - 5 から 10 に鉛直の部材を定義
多くの構造物データではかなりの量の繰り返しが発生します。大きな構造モデルを迅速に、かつ容易に構築するために、さまざまなフォーム、オプション、例外があります。1つの要素を作成する方法は、多くの配管設計者のニーズに合致しているでしょう。
Edit メニューまたはツールバーからキーワードコマンドを選択して、新規行を作成します。もっともよく使用されるコマンドは次のとおりです:
構造物要素を定義します。
構造物の完全固定、または拘束を定義します。
集中荷重を定義します。
分布荷重を定義します。
断面特性を定義します。
Edit メニューには、他にもよく使用される機能があります:
Edit > Undo
最後の操作を破棄します。
Edit > Copy Card
既存のコマンドをコピーします。最初にコピーしたいコマンドを選択しておいてください。
Edit > Paste Card
モデル内の Insert メニューで指定した場所にコマンドを貼り付けます。
Edit > Delete Card
既存のコマンドを削除します。最初に削除したいコマンドを選択しておいてください。
特定のコマンドで設定したパラメータは、ソフトウェアが要素作成に使用します:
デフォルトの Section ID と Material ID を設定します。
デフォルトの要素方向を設定します。
デフォルトの端部接続タイプを設定します。
CAESAR II で構造物モデルの作成を始める前に、ソフトウェアがモデル化の基準として使用するデータベースを指定してください。
構造物鋼材モデルのデータベースを選択 (Select the database for a structural steel model)
AISC データベースは 900 を超える断面形状を有し、「メンバー名 (per-member-name)」で利用可能です。さらに、ユーザーは任意断面形状を定義することもできます。
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構造物モデルの作成を始める前に CAESAR II 環境設定エディタ (Configuration Editor) を開いて適切なデータベースを選択します。
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CAESAR II 環境設定エディタ (Configuration Editor) の Database Definitions を選択して、Structural Database をクリックします。ソフトウェアで利用可能な構造物データベースの情報は 構造物データベース (Structural Databases) を参照してください。
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Save (保存) をクリックして環境設定を保存します。
AISC 断面の名称は AISC ハンドブックに示されるのと全く同じ名称で入力してください。ただし、分数は小数点以下 4桁の表示に置き換えてください。入力は大文字と小文字を区別します。たとえば、アングル L6X3-1/2X1/2 は L6X3.5X0.5000 と入力します。
部材の接続端部の自由度は、しばしば構造解析で用いられる概念を使っています。これは配管の世界での概念とは必ずしも一致していません。接続端部を指定している Column、Beam、Brace のようないくつかの例を用いて、詳細に検討してください。
構造物モデルは単独で解析ができ、配管のジョブに組み込むこともできます。
構造物モデルを配管系ジョブなしで実行する (Run the structural model without piping (singularly))
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構造物ファイルを開きます。
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ホーム (Home) > 入力 (Input) > 構造物入力 (Structural Input) をクリックします。
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構造物鋼材モデルを入力します。
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File > Save を選択してモデルを終了します。
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Yes をクリックします。
ソフトウェアは、保存、エラーチェックを行い CAESAR II モデルを自動的に構築して Model Generation Status ダイアログを表示します。
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OK をクリックして CAESAR II Structural Steel (構造物鋼材) ダイアログを閉じ、メインメニューに戻ります。
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Analysis > Statics を選択して、解析レベルで CAESAR II を開始します。
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解析したい荷重ケースを選択します。
CAESAR II は重量のみの (W) 推奨荷重ケースを用意しています。必要であれば、他の入力荷重や集中荷重の追加の荷重ケースを作成します。
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Run Analysis をクリックして解析を開始し、OK をクリックします。
解析が終了すると、静的出力プロセッサ (Static Output Processor) に移ります。 静的出力 (Static Output) をクリックして、出力レポートを表示・印刷できます。
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静的出力プロセッサ (Static Output Processor) を閉じます。
必要であれば、解析 > AISC (Analysis > AISC) をクリックして、最も厳しい荷重が作用している部材の 一致チェック (Unity Check) (応力評価) を実行します。この評価は AISC 規格 (American Institute of Steel Construction) に準拠しています。変位、荷重、モーメントがそれぞれの構造要素に対して有効です。
配管系ジョブに構造物モデルを取り込む (Include the structural models in a piping job)
鋼材の節点番号設定には気をつけてください。対応するパイプの節点を固定している鋼材は、配管と共通の節点を持っています。通常、配管は接続節点 (CNode) を持つ拘束で鋼材と接続しています。
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構造物モデルを配管系なしで解析する方法である前のセクションの 1 から 6 の手順を行います。
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ファイル (File) > 開く (Open) をクリックし、配管系入力ファイルを選択して開きます。
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配管系ファイルを必要に応じて編集します。
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基本配管入力 (Classic Piping Input) ダイアログの 環境設定 (Environment) > 構造物モデルの取り込み (Include Structural Input Files) をクリックします。
構造物モデルの取り込み (Include Structural Files) ダイアログが表示されます。
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参照 (Browse) をクリックして、配管系ジョブに取り込む構造物ファイルを選択し、開く (Open) をクリックします。
構造物ファイルは 10ファイルまで取り込めます。
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OK をクリックします。
選択した構造物モデルが配管系入力モデルに表示されます。
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バッチ処理 (Batch Run) をクリックして、モデルのエラーチェックを開始します。警告やエラーを解決すれば、モデル全体の解析を実行できます。
ソフトウェアはたわみ性計算を行って構造物要素をモデルに取り込みます。これらの要素は他の配管要素のように表示されます。ただし、CAESAR II は構造物要素の応力計算は行いません。
単独で実行可能な AISC Code Check (AISC 規格チェック) プログラムで、規格部材に働く荷重が許容値を超えていないかを AISC規格 (American Institute of Steel Construction) に準拠してチェックできます。