構造物鋼材支持の剛性を決定する例です。配管系の解析から剛体サポート (rigid support) 配管荷重の推定を用います。
節点20 のチャネルの上で Uボルトが配管を止めています。配管系の応力解析から配管荷重は次のようになりました:
Fx= -39.0 lbs.
Fy= -1975.0 lbs.
Fz= 1350.0 lbs.
例 #1 の初期仕様を作成する (Complete the initial specifications for Example #1)
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CAESAR II メインウィンドウリボンの ファイル (File) > 新規作成 (New) をクリックします。
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ジョブ名 (たとえば SUPP) を入力して、構造物入力 (Structural Input) オプションをクリックし、データ ディレクトリを選択します。OK をクリックします。
Units Selection ページが表示されます。
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ジョブで使用する単位系を選択して、Next をクリックします。
Vertical Axis Selection ページが表示されます。
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鉛直軸が Y-axis に設定されていることを確認して、Next をクリックします。Y-axis を選択することは、このモデルの Y軸方向に重力が作用することを意味します。
座標システムが配管モデルと一致していることを確認してください。
Material Selection ページが表示されます。
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Material Selection ダイアログで Next をクリックして、デフォルトの材料特性を使用します。
Cross Section Selection ページが表示されます。
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図のように名前を正確に入力する (大文字・小文字や末尾のゼロまで正確に) か、Select Section ID をクリックして一覧から名前を選択して、断面を指定します。
たとえば、Section ID 1 の name を W16X26 と入力します。
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Add Another Section をクリックして、新たな断面を作成します。Section ID 2 を MC8X22.8、Section ID 3 を L6X4X0.5000 と入力します。この例では 3つの断面を指定するまでこれを繰返し、Next をクリックします。
Model Definition Method Selection ページが表示されます。
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Method 1 - Element Definitions Method Selection (デフォルト設定) を選択して、Element Dimension (EDim) オプションを用いて 2つの節点間にある要素を定義します。Finish をクリックします。入力は配管系入力のように行います。要素はその端点と端点間の X、Y、Z の相対距離で定義されます。
Method 2 - Node/Element Specifications オプションでは、コマンドを用いて空間上の節点の配列を定義し、その節点によって囲まれる要素を追加します。
CAESAR II Structural Modeler ダイアログを開いて、対話形式でデータを入力できます。モデラーの各行にある矢印をクリックして、情報を展開または格納します。
例#1 の構造物鋼材モデル入力を指定 (Specify the structural steel model input for Example #1)
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Commands ツールバーをクリックして、モデル入力を定義するコマンドやパラメーターを入力します。
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EDim をクリックして一覧の最後に最初の要素を追加し、左の矢印をクリックしてグループのデータを展開し、データを入力します。
最初の要素は節点 5 から 節点 10 で Y方向に 12 フィートで、section number は 1 (デフォルトの断面) になっています。
TAB を押すと Card Stack ボックスの次のボックスにカーソルを移動できます。
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最初の要素を入力完了したら、 EDim をクリックして、操作を繰り返し、次の 4つの要素を追加します。
Input Card Toolbar を使用して、Structural Modeler からカードのコピー、貼り付け、削除ができます。Edit > Copy Card または Edit > Delete Card を選択しても、カード要素のコピーや削除ができます。
すべての要素を入力完了すると、現在のモデルが表示されます。
Reset View をクリックすると、モデルがリフレッシュされるたびにデフォルトのビューに戻します。有効化されていると、この機能はハイライトされています。Reset View を使用して、モデルの拡大や縮小をすばやくデフォルトのビューに戻すことができます。
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Fix をクリックして、柱のベースに拘束を追加します。
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Loads をクリックして、このサポートに荷重を入力します。これらの荷重に対して、CAESAR II で解析を行います。
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節点 20 に荷重を [(FX, FY, FZ) = (-39, -1975, 1350)] と入力します。
完成したモデルが表示されます。
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コメントを挿入するところで Insert メニューオプションからモデルにコメントを追加します。現在選択している要素の前後、またはモデル要素一覧の最後にコメントを表示するように指定できます。 Comment をクリックして、モデルにコメントを追加します。
コメントを挿入すると、下矢印をクリックしなければ、コメント要素を展開したり、コメント文字を追加できません。コメントを挿入したモデルの例を次に示します。
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File > Save を選択してファイルを保存します。OK をクリックします。
CAESAR II が入力をチェックします。エラーチェックで致命的なエラーがなければ、ソフトウェアは実行ファイルを書き出します。ユーザーはモデルを配管系解析で使用したり、構造物モデルだけを単独で解析したりできます。この例では、構造物モデルのみを解析します。
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CAESAR II Structural Modeler ダイアログを閉じて、CAESAR II メインウィンドウに戻ります。
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SUPP ファイルが現在のモデルとしてオープンされたままになっています。ツールバーで 解析 (Analysis) > 静的解析 (Statics) をクリックします。
荷重ケース 1 (L1) の自重荷重は F1 (適用された荷重) に置き換わることを覚えていてください。
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Run the Analysis をクリックします。
CAESAR II は配管系の解析のように構造物鋼材の解析を実行します。
構造解析の出力は変形と荷重から構成されています。SUPP モデルの解析結果では節点 20 での変位が示されます。
これらの変形は、他の解析で想定した剛体であるとのサポート条件からは大きく逸脱しています。サポートの並進方向のばねは、次のようにして計算されます:
Kx = 39 lb. / 10.125 in. = 3.85 lb./in
Ky = 1975 lb. / 0.4228 in. = 4671 lb./in.
Kz = 1350 lb. / 0.8444 in. = 1599 lb./in.