CAESAR II 局所座標定義 (CAESAR II Local Coordinate Definitions) - CAESAR II - ヘルプ

CAESAR II ユーザーズガイド

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日本語
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CAESAR II
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CAESAR II Version
12

CAESAR II では 全体座標系を大文字 (FX で示される全体座標 X方向の荷重) で、局所座標系を小文字 (x で示される局所座標 x方向の荷重) で表します。次の例では、局所座標として a, b ,c の記号が x, y, z に代わって使われています。言い換えれば、X, Y, Z で参照される全体座標と a, b, c で参照される局所座標になります。

サンプルモデルには直管要素とベンド要素が含まれています。

直管要素 (Straight Pipe)

それぞれの直管要素は要素ごとの座標系で定義します。

  • a-軸 (局所 x-軸): 常に開始 (From) 節点から終端 (To) 節点 に向かいます。

  • b-軸 (局所 y-軸): b = a ´ Y (全体座標鉛直軸)、b は a-軸と全体座標軸Y との外積になります。

  • 要素が鉛直の場合(a-軸が鉛直軸と一致する場合)を除いて、外積演算になります。したがって、b-軸 (局所 y-軸) は X (全体座標軸 X) で定義されます。

  • c-軸 (局所 z-軸): c = a ´ b、c は a-軸と b-軸との外積になります。

それぞれの要素の a-軸の正の方向は From - To 節点 による方向に従って決められます。たとえば、節点10-20 の要素の a-軸は全体座標軸 X-軸の正の向きと同じになります。要素30-40 のa-軸は全体座標軸 Z-軸の負の向きと同じになります。斜めに位置する要素40-50 の局所軸は図に示したとおりです。

ベンド要素 (Bend Elements)

それぞれのベンド要素は端部節点において局所座標が定義されます。

ニア (near) とファー (far) 節点を通る中心の弦としてベンドを考えてみます。ニア (near)節点はベンドとベンドに入る直線要素が接する点です。ファー (far)節点はベンドとベンドを出る直線要素が接する点です。ソフトウェアはニア (near)節点を必要としませんが、デフォルトで生成します。この他にベンドの弦を表す付加的な節点は接線の向きを表すことになります。この接線はファー (far) 節点の弦に向かうベクトルになります。

  • a-軸 (局所 x-軸): 接線ベクトルで、ベンドのファー (far) 節点に向かいます。これはねじりに関する項として考えられます。

  • b-軸 (局所 y-軸): b はベンドに入る直管と出る直管で構成される平面に直交する軸です。配管規格で定義されている面内曲げに関連する軸とします。

  • c-軸 (局所 z-軸): c は a-軸と b-軸との外積で、ベンドの弦の中心に向かいます (c = a ´ b)。配管規格で定義されている面外曲げに関連する軸とします。

ティー要素と応力集中係数 (Tee Elements and Stress Intensification Factors) (SIF)

合流する 3つの直管が合流するティー中心、あるいはその他の直管端部での応力集中係数 (SIF) を定義するために、局所座標はとても重要な意味があります。たとえば、ここに示すモデルでティーが追加される場合においても重要です。

分岐継手のそれぞれの分岐要素とヘッダー要素がそれぞれの直管としての局所座標があります。

  • a-軸 (局所 x-軸): 常に開始 (From) 節点から終端 (To) 節点に向かいます。これはねじりに関する項として考えられます。

  • b-軸 (局所 y-軸): bは3つの要素で構成されるティー平面に直交する軸です。b = a(branch) ´ a(run).

    b-軸はすべてのティーを構成する 3つの要素に対して同じ軸です。

    ヘッダーあるいは分岐が存在しない節点での SIF のように平面がない場合には、b-軸は直管に対して定義されます。2つのヘッダー要素が反対の a-軸となる場合では、CAESAR II は最初のヘッダーとなる直管の向きで b-軸が定義されます。配管規格で定義されている面内曲げに関連する軸とします。

  • c-軸 (局所 z-軸): c = a ´ b、c は a-軸と b-軸との外積です。配管規格で定義されている面外曲げに関連する軸とします。