カナダ Z662 (CANADIAN Z662) - CAESAR II - ヘルプ

CAESAR II ユーザーズガイド

Language
日本語
Product
CAESAR II
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ヘルプ
CAESAR II Version
12

Z662 で使用する圧力による剛性硬化計算 (Calculate pressure stiffening using Z662)

デフォルトでは圧力による剛性の硬化の影響を考慮しません。 ユーザーは、圧力による剛性の硬化の影響を有効にする場合は、環境設定ファイルで Use Pressure Stiffening=Yes と設定してください。

Z662 で使用するフランジ継手の修正 (Flanged end modifications using Z662)

ベンドが幅の広いマイターでなければ、フランジ継手による端部の影響による修正を行うことができます。

Z662 で使用する補強板厚さ (Pad thickness using Z662)

Z662 には、継手の補強板の効果に対する制限がありません。 ほとんどの規格では、補強板の厚さはヘッダーの厚さの 1.5 倍までとなっています。 Z662 に対して、 CAESAR II は補強板の厚さに対する制限はありません。

Z662 周継手溶接のデフォルト値 (Z662 girth butt welds default value)

周方向溶接のデフォルトの SIF は 1.0 です。これは Markl の SIF 基本理論によります。継手の面内と面外の応力集中係数は同じです。

Z662 で使用するソケット溶接の計算 (Calculate socket welds using Z662)

Z662 では、アンダーカット があるソケット溶接と、アンダーカット のないソケット溶接とで違いはありません。 規格では、アンダーカットのないソケット溶接は 1.3 とし、その他は 2.1 としています。 すみ肉溶接の長さが指定されない限り、デフォルトの SIF は 1.3 とします。

Z662 で使用する有効断面係数の計算 (Calculate effective section modulus using Z662)

Z662 では、継手の有効断面係数の規定がありません。

カナダ Z662 許容応力制限の計算 (Calculate the CANADIAN Z662 allowable stress limits)

許容応力は次のようにして計算されます。

熱膨張応力に対する許容応力 = (0.72)(T)(Sy)

持続応力に対する許容応力 = (Fac)(T)(L)(Sy)

短期荷重応力に対する許容応力 = (Occ)(Fac)(T)(L)(Sy)

運転荷重に対する許容応力 = 0.9(T)(Sy), (埋設管で軸応力が圧縮の場合)

運転荷重に対する許容応力 = (T)(Sy), (非埋設管で軸応力が圧縮の場合)

ここで:

Sy = 規格最小降伏点

Fac = 建設設計係数

T = 温度減少係数

Occ = 短期荷重係数 (デフォルトは 1.0)

L = 設置係数

CAESAR II では Z662規格の Section 4.6.2 から、曲げ応力のないときに正味の軸応力が圧縮の場合には、運転応力に対する許容応力は 0.9 x S x T であり、曲げ応力があるときに正味の軸応力が圧縮の場合には、運転応力に対する許容応力は S x T としています。

Section 4.6.2 では次のように規定しています:

  1. 軸方向熱膨張応力は、ポアソン比と円周方向応力の積で低減します。

  2. 軸方向応力に円周方向応力を加算します。

後者は、軸応力が圧縮の場合の応力強さの計算で、埋設管で圧力による長手方向応力がない場合です。圧力による長手方向内圧推力は直接地盤に伝達されます。 CAESAR II では、このケースを運転荷重ケースとして、次のように扱っています:

  1. FAC が 1.0 に設定されていれば、Section 4.6.2.1 に示されているように配管系は軸方向に完全に拘束されていることを意味し、運転応力は次のようにして計算されます:

    Sh + E a (T2 - T1) - v Sh < 0.9 S x T

  2. FAC が 0.001 に設定されていれば、配管系は完全拘束ではない地盤に支持された埋設管を意味します。 この設定は、Section 4.6.2.2.1 に示されているように上式で内圧による長手方向応力を除き、曲げ応力を考慮します。この場合に、運転応力は次のようにして計算されます:

    Sh +Fax/A + Sb - v Sh < S x T

  3. FAC が 0.0 に設定されていれば、Section 4.6.2.2.1 に示されているように配管系は拘束されておらず、自由なスパン (freely spanning)、あるいは拘束配管系の一部としての 地上 (aboveground) 配管を意味します。 この場合には、圧力による長手方向応力は保持されますので、内圧を含む正味の軸応力が圧縮であればこの式が有効になります。この場合、運転応力は次のようにして計算されます:

    Sh +Slp + Fax/A + Sb < S x T

  4. CAESAR II は正味の軸応力が長手方向である要素に対して、運転応力のチェックは行いません。

  5. CAESAR II は、Section 4.6.2.2.2 に示すような座屈に対する評価を行っていないことに注意してください。

Z662 レジューサーのデフォルト値 (Z662 reducer default values)

応力集中係数 SIF のデフォルト値は 1.0 です。 たわみ係数のデフォルト値は 1.0 です。