B31.1 - CAESAR II - ヘルプ

CAESAR II ユーザーズガイド

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日本語
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CAESAR II
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ヘルプ
CAESAR II Version
12

B31.1 で使用する圧力による剛性硬化計算 (Calculate pressure stiffening using B31.1)

デフォルトで、圧力による剛性の硬化の影響を考慮します。ユーザーは、圧力による剛性の硬化の影響を無効にする場合は、環境設定ファイルで Use Pressure Stiffening=No option と設定してください。

B31.1 で使用するフランジ継手の修正 (Flanged end modifications using B31.1)

ベンドが幅の広いマイターでなければ、フランジ継手による端部の影響による修正を行うことができます。CAESAR  II では、 B31.1 の幅の狭いマイターの 「B」 長さの制限をチェックしていません。

B31.1 では、応力計算で軸応力 F/A をデフォルトで考慮しません。F/A と内圧による応力は、曲げ応力が引っ張り側、あるいは圧縮側のいずれにあっても曲げ応力に加算され、もっとも大きな長手方向応力となるように計算されます。すべての規格で、軸方向と内圧による応力を加算する場合には同様な計算が行われます。ユーザーは環境設定ファイルでオプション Add F/A In Stress=Yes とすることにより、軸荷重を規格応力に含めることができます。

軸応力 F/A での荷重は、配管に作用する圧力 PD/4t に相当する断面力とは異なり、配管における構造上の軸荷重です。

B31.1 で使用する異径分岐応力集中係数の計算 (Calculate reduced branch stress intensification factors (SIFs) using B31.1)

B31.1 の 1980年版では、異径分岐管の応力集中係数の式が Appendix D に追加されました。この式は、ASME Section III から引用されたものです。しかしながら、B31.1 では、分岐に対して有効断面係数を使うことを指定しています。ASME Section III の規則は、明らかに分岐の断面係数を規定しており、新しい SIF に対して有効断面係数ではありません。B31.1 の有効断面係数を用いると、不必要に高い応力が計算されます。この誤りは、B31.1 1989年版で修正されました。CAESAR  II の version 3.0 以前では、2つのオプションがありました:

  • 1980年版以前の B31.1 SIF 規定を用いる

  • 1980年版以降の非常に安全側の B31.1 SIF を用いる

Version 3.0 以降でも、断面係数の問題は修正されていることを除いて、このオプションは存在しています。ユーザーは、version 3.0 以降で計算する場合に断面係数の修正をやめるには、環境設定ファイルのオプションを B31.1 Reduced Z Fix=No としてください。

B31.1で使用する異径分岐の計算 (Calculate reduced intersection branch using B31.1)

異径分岐の SIF は、補強分岐、あるいは溶接分岐に対してのものではありません。安全側の値にはなりますが、もともとの研究者はこれらの継手の SIF を意図したものではありません。環境設定ファイルの No Reduced SIF for RFT and WLT オプションを有効にすれば、補強分岐、あるいは溶接継手に対して、異径分岐継手の計算を無効にすることができます。この結果はやや安全側ではなくなりますが、ケースによっては正当化される結果になります。

B31.1 102.3.2 (c) では、Appendix A の応力表の許容応力を Paragraph 102.4.3 で示されている適用される溶接効率で割るように規定されています。

B31.1 の許容応力の計算 (Calculate the B31.1 stress allowables)

許容応力は次の式を用いて計算されます。

熱膨張応力に対する許容応力 = f [ (1.25/Eff)(Sc+Sh) - Sl ]

持続応力に対する許容応力 = Sh/Eff

短期荷重応力に対する許容応力 = Sh/Eff * (Occ)

ここで:

f = 繰り返し数に対する応力範囲低減係数

Eff = 長手方向の溶接効率

Sc = 冷間時許容応力

Sh = 熱間時許容応力

Sl = 持続応力

Occ = 短期荷重係数 (デフォルト = 1.15)

B31.1 で使用する応力手中係数 (SIF) の計算 (Calculate stress intensification factors (SIFs) for intersections using B31.1)

継手の面内と面外の応力集中係数は同じです。

B31.1 レジューサーのデフォルト値 (B31.1 reducer default values)

デフォルトのたわみ係数値は 1.0 です。 SIF の値は次のようにして決定します: 2.0 または 0.5 + .01*Alpha* SQRT(D2/t2) のいずれか大きい値.

ここで:

D1- 大径側の直径

t1- 大径側の厚さ

D2 - 小径側の直径

t2 - 小径側の厚さ

Alpha - レジューサの円錐角で度の単位

ここで:

Alpha = atan[ (D1-D2) / (2*レジューサーの勾配部の長さ*0.6) ]

Alpha は同心レジューサの勾配 (度) です。 指定がない場合、CAESAR II はレジューサ長さの60%を用いてアルファを計算します。

Alpha は 60°を超えてはならず、D1/t1 と D2/t2 はともに 100 以下でなければなりません。