方向 (Dir.) - CAESAR II - ヘルプ

CAESAR II ユーザーズガイド

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日本語
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CAESAR II
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CAESAR II Version
12

スペクトル/DLF 衝撃荷重の作用方向を指定します。XYZ のいずれかを選択します。また、(0.707, 0, 0.707) のような方向余弦や (1,0,1) のような方向ベクトルも入力できます。

解析手法に応じて、この値は次のように用いられます:

地震応答解析では:

  • 方向は、荷重の作用する方向を示します。

  • 方向は、荷重の依存性の有無を示しています。モードの合成方法は空間の合成よりも先に行われます。同じ方向の荷重に対して空間での合成の前にモード合成が行われます。

  • 方向は応答の最大寄与率に対してラベルとして出力されます。たとえば、3X(1) では X 方向の最初のプロファイルを X(1) として出力します。3X(1) は全応答のもっとも大きな寄与率が 3次の振動モードであり、X方向の最初のスペクトル/衝撃荷重によることを示しています。

荷重スペクトル解析では、荷重ベクトル (方向) はすでに定義されています:

  • 方向は、前述の通り、荷重の依存性の有無を示しています。

  • 方向は、前述の地震応答解析と同じように応答の最大寄与率に対してラベルとして出力されます。

時刻歴解析では、時刻歴の合成は同位相での代数和です:

  • 方向は応答の最大寄与率に対してラベルとしてのみ出力されます。たとえば、3X(1) のようになります。

地震荷重の種類を定義するために、CAESAR  II では地震衝撃荷重がどのスペクトルテーブルによるのかを指定しなければなりません。CAESAR  II では衝撃荷重の方向も指定する必要があります。衝撃荷重は一般的に X、Y、Z方向の成分で構成されます。これらの衝撃荷重成分の合成が配管系の地震動的荷重を定義します。

方向余弦あるいは方向ベクトルを与えることにより、任意の角度の方向を指定できます。配管系または構造物が傾きを持った方向の場合に、傾きのある衝撃荷重の寄与を入力します。配管系の全体座標軸が X軸や Z軸に沿っていない場合に大きな影響を受けます。

衝撃荷重の成分はいくつでも同じ方向に指定できます。たとえば、2つの X方向成分があってもかまいません。このような例は、独立した拘束点での衝撃荷重が X方向に 1つの拘束グループであり、他の X方向成分が他の拘束点グループで作用するような場合です。独立した拘束点の寄与がなくても、同じ方向の 2つの衝撃荷重成分がある場合もあります。この場合は、同じ方向に開始、終了、増分の入力なしに 2つの衝撃荷重の定義が含まれます。

荷重スペクトルのもっとも簡単なものは、荷重ケースで単一の衝撃成分になります。この場合、荷重ケース (Load Cases) タブに入力した 1つの線で表される荷重になります。複数の線になるような場合、ユーザーは異なるエルボとエルボの組合せに及ぼす圧力波の伝播を解析します。そのような場合には、衝撃荷重ケースに対して非常に多くの成分が考えられます。これらの衝撃荷重のそれぞれの応答の組合せは、2つの方法のうちのいすれかで表すことができます。それぞれの荷重成分で 方向 (Direction) の値が同じである場合には、方向による合成方法 (Directional Combination method) がそれぞれの荷重成分の応答を合成するために用いられます。それぞれの荷重成分で 方向 (Direction) の値が異なる場合には、空間による合成方法 (Spatial Combination method) がそれぞれの荷重成分の応答を合成するために用いられます。方向による合成方法は常に振動モードの合成の前に方向の合成が行われ、空間による合成方法は振動モードの合成の後に空間による合成が行われます。デフォルトは、空間による合成の前に振動モードの合成が行われます。空間による合成方法も、方向による合成方法も、絶対値 (ABS) による場合または二乗和平方根 (SRSS) による場合 が選択できます。