拘束重量ケースの計算のあと、CAESAR II は運転ケースの計算を行います。複数の運転荷重がある場合、ソフトウェアは実行すべき荷重ケースを推奨します。これは次に示す線形、非線形解析になります。
ハンガーの変位を計算するために、ソフトウェアは線形解析を行います:
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アンカーにおける Y拘束成分を取り除きます。
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拘束自重解析で荷重を計算し、ハンガー位置で鉛直上方向に荷重を作用させます。
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ハンガーでの予想されるトラベル量と付加的な荷重を計算します。
ハンガー位置での運転ケースの鉛直変位はハンガーのトラベルとして定義されます。
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計算された荷重とトラベル量を満足するハンガーをカタログから選定します。
一方向拘束やギャップのあるシステムが運転荷重ケースで変化が起きる場合には、ソフトウェアはハンガー荷重を再配分します。たとえば、次に示す図のような支持で配管温度が増加して一方向の拘束から浮き上がるような場合には、ハンガーは付加的な荷重が作用します。
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配管の浮き上がりのような非線形な状態変化が起こるような場合には、ソフトウェアは 最大荷重 (Maximum Load)に対して、次のようなハンガー設計を行います:
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運転荷重の最終段階で浮き上がりのある拘束自重解析を再実行します。
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新しい拘束荷重を再計算します。
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他の運転荷重ケースを実行します。