地震などの衝撃荷重による急激な動きによるエネルギーを吸収する拘束であるスナッバーを指定します。この拘束は、短期荷重ケースでのみ有効です。スナッバーは、(+) または (-) を入れて指定できます。
CAESAR II では、荷重の大きさによる非線形静的解析機能を持っていないため、熱荷重での配管系の動き方向による拘束判定は、手動での操作になります。手順は次のとおりです。
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ホット時の解析を行います。短期荷重解析はまだ行いません。
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スナッバー位置での熱荷重による移動量を解析結果から抽出します。それを入力データにします。
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スナッバー位置に、接続節点 (CNODE) を定義して CNODE の変位量とします。
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この入力データを用いて、すべての解析を行います。スナッバーはもっとも遠い位置に置かれているため、荷重ケース OCC が解析されないと影響を与えません。
したがって:
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標準の 運転(OPE) ケース (W+T1+P1+D1) の解析では、スナッバーは機能していません。運転荷重 OPE であって、短期荷重 OCC ではないからです。
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運転荷重と短期荷重の組み合わせ荷重ケース (W+T1+P1+D1+WIND1) では、スナッバー節点は接続節点 (CNODE) を介して変位します。荷重ケースが OCC として設定されるので、風荷重 WIND1 とスナッバーの剛性によって 2つの変位が異なります。