構造鋼材チェック (Structural Steel Checks) - AISC - CAESAR II - ヘルプ

CAESAR II ユーザーズガイド

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日本語
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CAESAR II
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CAESAR II Version
12

メインウィンドウ リボン: 解析 (Analysis) > 鋼材 (Steel) > AISC

AISC規格を使って構造材の評価を行います。AISC (American Institute of Steel Construction) 規格に準拠して構造材の規格適合計算を行います。この規格チェックは、構造材端部における応力と許容値を計算し、一致チェック (unity check) の値 (許容応力比) を決定します。一致チェックの値 (許容応力比) が 1.0 以下であれば、断面はその荷重条件では合格となります。CAESAR II は、AISC規格の 1977年版、あるいは 1989年版の AISC 許容応力比チェックを行います。

断面特性は AISC規格データベースから得られ、軸方向、曲げに対して実際の応力と許容応力が計算され、許容応力比チェックが行われます。データベースは、AISC77.BIN あるいは AISC89.BIN のいずれかとなり、ツール > 環境設定 (Tools > Configuration/Setup) で指定します。詳細は、環境設定ファイルの編集 (Configuration Editor) を参照してください。

AISC規格の1977年版と1989年版とは許容応力比チェックの計算で若干の違いがあります。 最も大きな違いは1989年版がシングルアングルに対して許容応力比チェックの計算方法を用意していることです。 この手順は1977年版にはなく、特別なセクションと補足を交えて記述されています。 シングルアングルに対する許容応力比チェックの必要な手順は、メッセージファイルをお読みください。ユーザーの要求により作成されます。

2つのバージョンのその他の違いは部材の圧縮に係わる事項です。 Qs に対するいくつかの係数が変更され、新しい係数”kc”が追加されました。追加された“kc” は圧縮要素の拘束係数で1989年に定義されました。

これらの規格バージョンの違いにより、CAESAR II はデータファイルが作成されたときに AISCの入力ファイル内に利用するデータベース名を記録します。 データベースのスイッチ、あるいは1977年版のアングルに対する許容応力比チェックはエラーメッセージを出し、プログラムは終了します。 このコマンドを用いるときは、ユーザーは適応すべき AISCマニュアルを参照の上、利用してください。

許容応力比チェックを開始するには、新規ジョブ名の設定 (New Job Name Specification) ダイアログで新規ジョブ名を入力するか、参照 (Browse) をクリックして既存のジョブファイルを選択します。

CAESAR II のすべての解析では同定目的のためにジョブ名が必要です。ジョブを作成して開いた後、入力データを入力でき、データの定義、解析、確認ができます。

ソフトウェアは、次の 2つの入力画面がある AISC ウィンドウを表示します: 全体入力 (Global Input)局所部材断面データ (Local Member Data Tab) です。

出力レポート (Output Reports)

出力レポートは直接画面上に表示することも、印刷することもできます。1ページ目に要約があり、全体のデータと単位系の説明があります。この要約は次のとおりです。

レポートの残りのページでは、それぞれの部材のデータが出力されます。レポートの最後に最も重要なデータ、すなわち、許容応力比チェックと AISC の式番号が出力されます。次に出力レポートの例を示します。横倒れを許すジョブのレポートです。