この例題では、B31.3に準拠する、地上と建屋で支持された低温配管について、独立したサポートの地震力の動的解析を、地上、建屋、および包括スペクトルを用いて行う方法を説明します。 ここでは、2つの解析を行います。配管サポート、および構造部鋼材を剛としたケースと、構造部鋼材の剛性を構造物のフレーム解析により考慮したケースです。 最終的に、2つの解析結果を比較します。 設計条件は次の通りとします:
-
雰囲気温度: 100°F
-
運転温度: -59°F
-
配管: 8-inches Sch 10S
-
断熱材: 4-inches 22.3 lb/cu feet
-
流体密度: 0.232 SG
-
鋼材(柱): W14x82
-
鋼材(梁): W10x12
配管系モデルのアイソメ図を示します。 図では、配管、配管サポートと構造部鋼材フレームを示しています。
.
このモデルに適用されている加振スペクトルは次の表の通りです:
地上での応答スペクトル (Ground Response Spectra Ground Response) |
建屋での応答スペクトル (Building Response Spectra Building Response) |
包括応答スペクトル (Envelope Response Spectra Envelope Response) |
|||
---|---|---|---|---|---|
T sec |
V in/sec |
T sec |
V in/sec |
T sec |
V in/sec |
0.05 |
0.787 |
0.05 |
0.787 |
0.05 |
0.787 |
0.2 |
7.874 |
0.2 |
1.3 |
0.2 |
7.874 |
0.5 |
21.653 |
0.5 |
3.4 |
0.5 |
21.653 |
1 |
39.37 |
1 |
27.3 |
1 |
39.37 |
2 |
18.89 |
2 |
30.4 |
2 |
30.4 |
3.5 |
43.7 |
3.5 |
21.12 |
3.5 |
43.7 |
5 |
11.8 |
5 |
21.3 |
5 |
21.3 |
10 |
5.9 |
10 |
5.359 |
10 |
5.9 |
さまざまなスペクトルの特性については、独立したサポートの加振と一様なサポートの加振の違いについて検討することが理解を高めます。 これらの加振の方法は次の図のようになります。
構造物鋼材のサポートを含めた解析では、配管系に構造物鋼材を含めてモデル化します。 環境設定 > 構造物モデルの取り込み (Environment > Include Structural Input Files) をクリックします。 構造物鋼材の入力データは以下のようになります:
SECID=1, W14 X 82; COLUMN CROSS SECTION
SECID=2, W10 X 12; BEAM CROSS SECTION
MATID=1, YM=29E6 POIS=0.3 G=11E6 DENS=0.283
DEFAULT SECID=1
ANGLE=90
EDIM 1038 1039 DY=15-0; DEFINE ALL COLUMNS
EDIM 1043 1044 DY=15-0
EDIM 1048 1049 DY=15-0
EDIM 1053 1054 DY=15-0
DEFAULT SECID=2
ANGLE=0
EDIM 1039 1040 DZ=-2-0;DEFINE ALL BEAMS
EDIM 1044 1045 DZ=-2-0
EDIM 1054 1055 DZ=-2-0
FIX 1038 ALL
FIX 1043 ALL
FIX 1048 ALL
FIX 1053 ALL_
この例題の動的入力データは、次のようになります:
詳細な動的入力データは次の 4つの図のようになります。
一様なサポート加振の解析結果については結果のみを示しています。 構造物鋼材の有無でのモデルによる解析結果を比較します。 2つのモデルでの結果を次に表形式で示します。
構造物鋼材を含む
構造物鋼材を含まない
構造物鋼材を含む
構造物鋼材を含まない
構造物鋼材を含む
構造物鋼材を含まない