スウェイ ブレース (Sway Brace Assemblies) - CAESAR II - Reference Data

CAESAR II アプリケーション ガイド

Language
日本語
Product
CAESAR II
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Reference Data
CAESAR II Version
13

一般に、スウェイブレースは、熱荷重に対して非拘束で動的な振動を小さくするために用いられます。したがって、スウェイブレースはスプリングハンガーと似ており、コールドに初期荷重がかけられています。配管の熱伸び後に中立位置に落ち着き、運転時の配管系に作用する荷重は、ゼロか無視できるほど小さい体になります。

スウェイブレースは、2つの稼働プレートの間に封じ込まれた 1つの圧縮ばねから構成されています。このばねは、振動荷重に対抗するように初期に圧縮されています。スウェイブレースの中立位置からの動きは、初期荷重と中立軸からのトラベルにばね定数を乗じた荷重を足した荷重でバランスしています。通常はどの方向にも 3 インチ程度ですが、この最大許容変位に達すると、スウェイブレースはロックしてしまい、さらに大きな動きができないようになります。

スウェイブレースのメーカーは、配管サイズに応じてスウェイブレースの型番を用意しています。

配管の振動を抑える拘束力がわかれば、スウェイブレースの選定が可能となります。配管の振動を抑えるのに必要なエネルギーは、質量と振動振幅、加振力に比例します。このことから、配管振動を抑える拘束力が計算でき、適切なスウェイブレースを選定することができます。

スウェイブレースが選択されると、CAESAR II でのスウェイブレースのモデル化は、バイリニア型の拘束と並進方向の拘束の組み合わせとなります:

運転状態でスウェィブレースを設置する場合、すなわち中立位置を運転状態で調整する場合には、CAESAR II でのモデル化はいくぶん複雑になります。このようなケースでは、スウェイブレースをモデル化する前に、スウェイブレースなしの配管系の解析を行い、コールド時の変位と中立位置での変位を算出します:

スウェイブレースなしの解析から、コールド時の変位と中立位置での変位を算出します。次に示す図の例では、CAESAR II での結果が 0.5 インチであったとしています。

持続荷重状態のスウェイブレース

SUS のケースでは、変位 D2 (ベクトル 2) がコールド時の初期荷重を表しています。シャットダウン状態で、配管はコールド状態に戻り、ブレースは前に説明した荷重が作用します。

持続荷重ケース (SUS) でのスウェィブレースの荷重 = 初期荷重 + 運転状態の変形 * ばね定数 となります。

運転状態のスウェイブレース

OPE のケースでは、変位は熱伸びを許容し、スウェイブレースは中立位置にあって、荷重は作用しないか、ほとんど無視できる荷重上にあります。

運転荷重ケース (OPE) でのスウェィブレースの荷重 =~ 0.0 (熱伸びを拘束しません)

スウェイブレースは反対の圧縮荷重を受けています (動きは初期荷重よりも大きな荷重が作用したときに生じます)。

  • ばね定数: 150 lb../in.

  • 初期荷重 (Initial Loading): 150 lb.

  • 許容移動量 (Allowed Movement): 3 in.

  • 計算変位量 (Calculated Displacement): .5 in.

持続荷重 (SUS) と運転荷重 (OPE) に D2 が含まれていることを確認してください。