配管の向きは常に全体座標系に一致しているとは限りません。合理的な詳細モデル化 (Comprehensive method) では、摩擦を有する拘束の定義は配管の向きに一致している必要があります。
単純なモデル化 (Simple method) では、ソフトウェアは剛体要素を用いないため、下置きスプリングの向きを変える必要はありません。
鉛直面に対して斜めの配管 (Pipe Skewed in a Vertical Plane)
鉛直面に斜めになっている配管では、配管の向きは全体鉛直軸と水平軸のうちのひとつの間にあります。管軸方向と水平拘束の向きは全体軸に従って水平面に投影されます。鉛直拘束の向きは全体鉛直軸方向に従います。
ソフトウェアは鉛直面で 5º を超える角度を有する斜め配管について対象とします。
ソフトウェアは剛体要素を用いて、全体鉛直軸に沿って配管の中心から配管外表面に伸ばします。配管の向きによってこの要素の向きを変えてください。
変更前の剛体要素の |
変更後の剛体要素の |
摩擦を考慮する下置きハンガービルダー (Spring Can with Friction Builder) では、下図に示す赤い破線で剛体要素が用いられます。剛体要素のデフォルトの向きは、全体鉛直軸に一致しています。斜め配管の向きを考慮して、管半径を表す剛体要素が管外表面に直角になるように変更します。回転を変更すると、剛体要素は青い実線で示すようになります。
水平面に対して斜めの配管 (Pipe Skewed in a Horizontal Plane)
水平面に斜めになっている配管では、管軸と水平拘束の向きは局所座標系に従います。鉛直拘束の向きは全体鉛直軸方向に従います。下図に示す剛体要素は、摩擦を考慮する下置きハンガービルダー (Spring Can with Friction Builder) では、赤い破線で作成されます。この要素の向きを変更する必要はありません。
3次元空間での斜め配管 (Pipe Skewed in 3-Dimensional Space)
配管が水平面と鉛直面の両方に斜めになっている場合、配管の向きは全体鉛直軸と全体水平軸の双方にあります。管軸と水平拘束は、要素の局所座標の向きに従い、水平面に投影されます。鉛直拘束の向きは全体鉛直軸方向に従います。鉛直面に斜めな配管と同様にして、鉛直面にある配管の向きに対する要素のみの向きを変えます。
摩擦を考慮する下置きハンガービルダー (Spring Can with Friction Builder) では、下図に示す赤い破線で剛体要素が用いられます。剛体要素のデフォルトの向きは、全体鉛直軸に一致しています。斜め配管の向きを考慮して、管半径を表す剛体要素が管外表面に直角になるように変更します。回転を変更すると、剛体要素は青い実線で示すようになります。
鉛直配管 (Vertical Pipe)
鉛直配管の下置きスプリングハンガーは、2つの異なる方法でモデル化できます。
剛体要素の再回転 (Reorient the rigid elements)
合理的で詳細な下置きスプリングハンガーを鉛直配管の中心に作成します。下図に示す赤い破線の剛体要素が鉛直配管の中心に作成されます。SL と HN節点間の剛体要素の向きを変えて、管表面に直角にします。向きを変えた要素は鉛直配管と接続する水平トラニオンを表し、下図の青い実線で表されます。
水平方向のトラニオンを設けた下置きスプリングハンガーのモデル (Place the spring can at a horizontal trunnion)
鉛直配管に接続するトラニオンと同じように機能する水平配管要素を作成します。水平トラニオンの中心に、下図に示す赤い破線のように合理的で詳細な下置きスプリングハンガーを作成します。